ぎんいろ工作室

現役蒸気機関車の姿を模型の世界で追い求める。自分の趣味を徒然なるままに書き綴っていくブログ。主に鉄道模型の制作記がメインになりますが、スケールモデルや他の話題やジャンルの物もあります。各カテゴリへお進み下さい。
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コラム・模型と塗装 ~材料選定・下地処理編~

・はじめに

 工作のやり方は人それぞれです。素材の選定、工作手順、塗装工程・・・・・・e.t.c.
 これは私の塗装の考え方、手法をご紹介するだけで、決して『こうすればいいのだ!』という解釈だけはしないで下さい。あくまで、参考として見て頂ければと思います。



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1.塗装材料を選ぶ

 模型の生地が完成して塗装に入る時、まずはその車体に合った塗料を選ばなくてはなりません。色調が合っている等の選び方も勿論ありますが、それ以上にラッカー塗料やエナメルといった塗料の種類にも注意しなければなりません。もちろん、塗料に用いられている溶剤についても注意が必要です。
 もし、溶剤を間違えると折角の車体を溶かしてしまったり、長期スパンで見た時に地肌を傷めてしまう危険もあるからです。

 模型の塗装に用いられる物としては次のようなものが挙げられます。

 ・合成樹脂塗料
 ・ラッカー塗料
 ・エナメル塗料
 ・エッチングプライマー
 ・リターダーシンナー

 以上のようなものが、模型に用いられる添加物を含む塗料の代表です。他にも色々な種類があり、個人によって色々な塗料を用います。
 合成樹脂塗料とは、GMカラーに代表されるアクリル塗料です。プラを塗る時は大抵これです。ラッカー塗料はマッハ塗料に代表されるラッカー塗料で、金属車体を塗る時はこちらを使用する方が多いです。
 エナメル塗料は色挿し等で用いるタミヤエナメルやウェザリングで使用するハンプロール等です。これら模型店に並ぶ代表的な塗料の他にもDYIセンターで市販されている塗料(カシュー等)を使用する方もいます。

 模型用の塗料で注意することは、鉄道模型の標準色といえる国鉄色でさえ、メーカーによる明度の違い等があるということです。
 例えば、マッハ塗料と日光モデル塗料では同じ国鉄色といえども明度や色調に違いがあるものがあります。また、GMの青15号とモリタの青15号では、どちらも同じ国鉄色ですが完成した時の明度は明らかに違います。
 つまり、最終的には自分の中のイメージに一番近い塗料を購入するのが良いという事です。

 ここで押えておくべき重要な事は、各個人の持つ色のイメージと製品化されている色とが、全て合致する訳では無いのです。その人の持つ色のイメージと合致することもあれば、しない場合もあります。それはその人が自分の中にそれぞれ色のイメージを持っているからで、塗料の色を選ぶ場合は車両が完成した時に自分がイメージしている色に最も近い物を選択するのが良いでしょう。
 必ずしも、それに合った色を選ばなければいけないという訳ではないという事を明記しておきます。


 さて、塗装する塗料を選んだら、その塗料の濃度を薄める為の溶剤を選ばなくてはいけません。
 鉄道模型では、一般的にエアブラシを使う事が非常に多く、その為には市販されたままの濃度では濃すぎて吹付けることが出来ません。そこで、この塗料を溶剤を用いて自分の理想とする濃度に希釈して吹付けます。

 ここで用いるのが溶剤ですが、それを選ぶ際には自分が選んだ塗料が溶けるものを選択して下さい。例えば、プラ用シンナーにエナメル塗料は溶けません。プラ車体に対してGM塗料を使用するのであれば、プラ用シンナーを使用してラッカーシンナーは使ってはいけません。


 現在、主流のNゲージのほとんどはプラ整形である為にこれに対してラッカー系の塗料を用いる事はほとんどありません。例によってこの塗料を選んで塗装する方もいますが、それは少数でありプラ整形品に対してはプラ用塗料、プラ用溶剤を用いるのが一般的な方法であり、一番安全な方法と言えるでしょう。


 一方、金属車両の場合はプラ用塗料も勿論使えますし、ラッカー塗装も使えるという訳です。しかしながら、金属の場合は下地塗装をしておかないと塗料を塗っても塗装面が剥離します。これは金属の地肌に対して塗料の喰い付きが悪いからです。従って、金属を塗装する際にはエッチングプライマーというものが必要になる訳です。

 さらにこの基本となる『塗料+溶剤』に添加剤を加えて発色を良くしたり「かぶり」を防止したりします。
 リターダーシンナーは塗料がエアブラシから塗装面へ吹付けられる際に塗料の乾燥を防いで塗装面に到達します。その為、何も入れない時に比べて乾燥時の塗装面光沢が格段に向上します。また、湿度が高い時期には「かぶり」を防止し、塗装ムラによるクリア塗装の必要が無くなります。


2.下地処理をする


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 自分の思い描いた車両が出来上がり、いざ塗装をして完成へ持って行くのは一番気持ちが焦る瞬間です。しかし、ここで焦ってそのまま塗装に行ってしまうと大惨事が発生して涙を呑む事もあるのです。ここは気持ちを静めてしっかりとした準備をして臨みましょう。


 模型を組み立てるのには非常に時間が掛かっていたり、或いはほんの30分位で終ったりと掛かる時間はそれぞれ違います。しかしながら模型に対して絶対にやっている事は『さわる』という行為です。人間の手には必ず脂がありますし、メーカ側での製作時に機械油が付いているのが普通です。
 脂だけではなく、空気中を漂うホコリや整形時の剥離材等、模型の塗装面には様々な物体が付いているのが普通と考えて下さい。

 これをこのまま塗装をすれば、仕上がりが悪くなる事も然る事ながら、もっと言うならば完成したと思っていたら塗装面自体が剥れ落ちてしまうといった最悪ともいえる事態も起り得るのです。そうならない為にも、塗装前にはしっかりとした 洗浄作業が必要なのです。


2-1.プラスチックの場合

 では、具体的な洗浄方法へ移りましょう。
 プラ製品の場合は、仕上がった後に中性洗剤(台所にある食器洗い用の物で十分)と歯ブラシを用いるのが一般的です。プラスチックには、工場での整形時に剥離材を用いていますので、これを取り除かないと十分な塗装はできません。

 歯ブラシを用いて洗浄するのは、パーツの脱落を確認する為でもあります。もし、この時点でパーツが脱落しても再度取り付ける事ができる事が多いのです。また、洗浄の際に脱落してしまう程度の強度では完成後に脱落する可能性は大です。この時点で確認し、塗装後にパーツが脱落する事が無いようにしす。
 洗浄後はなるべくさわらないように注意しながら乾燥させ、塗装治具にとりつけます。


2-2.金属の場合


 金属の場合、車体を組み上げる祭にフラックスやホコリ、試運転での油といった様々なものが付いている場合が多く、プラ製品以上に注意を必要とします。この場合、中性洗剤だけで落ちる事はほとんどなく、その前の作業が必要となる訳です。

 では、実際に何を用いるのかといいますと、金属を洗浄する場合はまずクレンザーと歯ブラシを用いて表面を綺麗にしてやります。クレンザーには洗剤としての機能も持ち合わせていますので油分は結構取り除く事が出来ます。金属の場合はこの後更に中性洗剤と歯ブラシを用いてクレンザーの研磨剤と油分を取り除いてやります。クレンザーの研磨剤は塗装にとっては邪魔な物ですのでしっかりと除去してやります。


 金属を主体とした16番モデラーにはこの2つの作業前にサンポール(塩酸)による酸洗いを行う方がいます。しかし、酸洗いを行うと半田は表面が黒っぽくなります。また、酸洗い後の表面のヌルヌル感は簡単に落とせる物ではありません。表面を綺麗に洗ったつもりでも、内側には歯ブラシの届かない部分があり、その部分にはサンポールが残っているという場合も結構あるのです。
 酸のようなものは、短いスパンではなく長いスパンで物事を見た場合に悪さをする場合が多いのです。

 したがって、サンポール(塩酸)は極力使わない方が安全策といえるでしょう。もし、どうしても使用するのであれば、酸洗い後にしっかりと念入りな洗浄を行いこの成分を残さないことが必要です。
 尚、酸洗いですがサンポールや塩酸は必ず水で薄めて使用します。酸は少量でも結構強力です。したがって、原液に漬けるなど以ての外です。


 下地処理が済んだら新聞紙やキッチンタオルの上で水分を取り除きます。もし、急速に乾燥を促したり、内部に残る水分を飛ばしたい場合はドライヤーの温風を使って水分を除去します。
 特に内部に水が残り易い構造のSLのボイラー部やテンダー内側、タンク車体の内部など、表面から見え難い部分は、表面が乾いた状態でも、塗装をしていると内部の隅に残っていた水が垂れてくる可能性もあるので念の為に温風を当ててある程度強制的に水分を飛ばす方が安全です。


 念の為に記しておきますが、プラ車体に対して金属と同じ感覚で温風を当てたら即変形しますので絶対に行わないで下さい。


※注意 本記事を参考にして失敗しても、管理人はその責任を一切負いませんのでご注意下さい。
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[ 2009/12/26 11:05 ] 模型と塗装 | TB(0) | CM(0)
プロフィール

陸奥光政

Author:陸奥光政
主に首都圏を中心に活動するアマチュアモデラー。鉄道模型の制作が多いけれども作る事に関しては何でも好き。最近は仕事が忙しくてなかなか工作が進まない事を嘆いている。
秋葉原と有明が大好きで良い意味でも悪い意味でも生粋のヲタクである。ここに行くと元気が湧き出て半年位は頑張れるという超変態であり超変人。他にも栃木で汽笛を鳴らしたり方南町に出没したりしている。
基本的にはインドアな人間なのだが、たまにイベントではあんな事やこんな事をしていたりする。要するに変な奴だ。

こんな変な奴が蒸気をガツガツ作ってる様な奴だとは誰も思わないだろうw

Mail:MutuMitumasa@gmail.com(@を小文字に変えて下さい)

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